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浅草寺

2011/04/01
雷門通り越しに雷門を望む伝法院前から宝蔵門を望む

東京都台東区にある “浅草寺” に行ってきました。
“浅草寺” は、“聖観音菩薩 - しょうかんのんぼさつ - ” を本尊とする、
東京都内最古のお寺です。

浅草寺の歴史は、さすがは “都内最古” というだけあって相当古く、
推古天皇36年 ( 628年 ) にまでさかのぼります。

江戸浦 ( 現在の隅田川 ) で漁をしていた兄弟の網に観音像がかかり、
それをこの地の豪族が祀ったことが発端で、その後、大化元年 ( 645年 ) 、
勝海上人が本堂を建立するなどしたことで、正式に “浅草寺” となりました。

浅草寺の本尊は、勝海上人により “秘仏” とされ、以後、
人々に公開されることはありませんでしたが、それでも多くの信者が集い、
浅草寺はいつしか、武蔵国の観音信仰の中心地となりました。

さらに 天安元年 ( 857年 ) には、円仁 ( 慈覚大師 ) が
“御前立 -おまえだち-( 秘仏の代わりに人々が拝むための像 ) を建立、
伽藍などを整備したことで、浅草寺は一層賑わうこととなります。

のち 治承4年 ( 1180年 ) には、源頼朝が平家追討の戦勝祈願に、
天正18年 ( 1590年 ) には、徳川家康によって祈願所に指定されたりと、
浅草寺は、庶民のみならず、多くの著名人にも信仰されました。

本堂宝蔵門と五重塔

そんな、多くの人々の信仰を受ける “浅草寺” ですが、
悲運なことに、何度も何度も “焼失倒壊” → “再建” を繰り返しました。

しかも、大正12年 ( 1923年 ) 9月1日に発生した “関東大震災” には
ほぼ無傷で耐え切ったのに、昭和20年 ( 1945年 ) 3月10日の
“東京大空襲” でほぼ全滅という悪運にも見舞われ、結果的に、
歴史的な建物は殆ど残っていないという状態になってしまいました。

ちなみに、有名な建築物を別個に見ると、

雷門 ( 正式名称は “風雷神門 -ふうらいじんもん-” )
慶応元年 ( 1865年 ) 焼失。 以後、約100年間再建されなかったが、
昭和35年 ( 1960年 ) に松下幸之助氏により再建寄贈される。
宝蔵門 ( 旧・仁王門 )
昭和20年 ( 1945年 ) の東京大空襲で焼失。
昭和39年 ( 1964年 ) 再建。
五重塔
明治44年 ( 1911年 ) に国宝に指定されるも、東京大空襲で焼失。
昭和48年 ( 1973年 ) 再建。
本堂
明治44年 ( 1911年 ) に国宝に指定されるも、東京大空襲で焼失。
昭和33年 ( 1958年 ) 再建。

という感じになります。

なお、↑のうち “雷門” 以外は、焼失前の写真が残っているそうです。

※雷門は江戸時代に焼けちゃって、そのあと再建されなかったので写真がない。

このように、幾多の悲劇に見舞われたにも関わらず、
負けず挫けず、それらを乗り越えて都度復興し、
今や “東京で12を争う有名所” となった “浅草寺” 。

5月には “三社祭” ( 2011年は中止 )、8月には “サンバカーニバル”、
11月には “東京時代祭” と、周辺でのイベントも盛り沢山なので、
是非一度、訪問してみてください。

あ、そうそう、“浅草寺” は “せんそうじ” と読みます。
“あさくさでら” ではありませんので、お間違えなきよう。

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