京都府京都市上京区にある “京都御苑” に行ってきました。
“京都御苑” は、“京都御所”・“大宮御所”・“仙洞御所” を中心に、
樹林や公園・広場、テニスコート、グランドなどの運動施設を持つ国民公園です。
京都に御所が建てられたのは 794年 の “平安京” が最初ですが、
平安京は現在の京都御所から、西に約2kmのところにありました。
平安京が度重なる火災によって何度も焼失されるうちに、
皇居や公家の家屋が都の中心地から少し離れた場所に建設されるようになり、
やがて、その地がそのまま御所となったのが、今の京都御所の場所です。
※ 具体的には、1331年 ( 元弘元年 ) に 光厳天皇 がここで即位されて以来、
この地が事実上の御所となりました。
その後、長きに渡って “京都御所” は日本の中心として栄えたのですが、
1869年 ( 明治2年 ) に 明治天皇 の東京遷幸が挙行されたことによって、
敷地内の宮家や公家達の家屋が荒廃し、御所は一気に衰えてしまいました。
そんな状況を嘆いた 明治天皇 により、
1877年( 明治10年 )、京都府に御所保存・旧慣維持の御沙汰が下され、
1833年 ( 明治16年 )、現在の京都御所の原型が完成、
のち、何度か改修工事が行われ、1949年 ( 昭和24年 ) に、
国民公園 “京都御苑” として一般開放されて、現在に至っています。
京都御所の敷地面積は約63haもあり、 ( 東京ディズニーランドは約51ha )
その中には、数多くの見所があります。
“京都御所”・“大宮御所”・“仙洞御所” などをはじめ、
敷地内にある樹木 ( 梅林・桃林・桜・紅葉など ) の季節ごとの姿、
神社や御苑入口に建つ各御門などの歴史的構築物など、
じっくり見ていくと時間が幾らあっても足りないくらい数があります。
※ “京都御所”・“大宮御所”・“仙洞御所” の参観は、事前に宮内省の許可が必要になります。
そんな数多くの見所のなかで、私が個人的に惹かれたのは、
御苑の西側、京都御所の正門 “建礼門” に一番近い外門 “蛤御門” です。
( すぐ上の左側の写真 )
この門は、幕末期の 1864年8月20日 ( 元治元年7月19日 )、
来島又兵衛、久坂玄瑞 ら 尊皇攘夷 急進派 を中心とする長州藩と、
会津・薩摩などの諸藩との間に起こった “禁門の変” の舞台です。
幕末の歴史に興味がないと、↑のような内容は分からないかもしれませんが、
そんなことに興味が無くても思わず目を引いてしまうのが、
その蛤御門に今も残っている、当時の銃撃戦の弾丸跡です。
( すぐ上の右側の写真。白っぽくなっているところが弾丸跡。)
弾丸跡は他に幾つも残っており、当時の様子が生々しく感じられました。
訪問したのが冬で、しかも、強い雨が降っていたということもあって、
今回の訪問では “京都御所” を完全に満喫することはできませんでしたが、
それでも、蛤御門のような歴史的価値のあるものが見れたり、
広大な敷地から、かつて日本の中心だったことを感じ取ることができたりと、
総じて、とても満足な時間を過ごすことができました。
場所的に “京都市のど真ん中” にあり、とても訪問しやすいと思うので、
皆さんも是非、訪問してみてください。