大阪市天王寺区にある「四天王寺」に行ってきました。
「四天王寺」は聖徳太子が建立した「日本仏教の最初の寺」です。
「四天王寺」が建立されたのは、推古天皇元年 ( 593年 ) のこと。
聖徳太子建立七大寺 ( 聖徳太子に縁ある7つの寺 ) の中の“最古の寺”で、
かつ、“直接建立に関わった寺”といわれています。
建築様式は、南から北へ向かって一直線に並ぶ「中門・五重塔・金堂・講堂」を回廊が囲む「四天王寺式伽藍配置」。 この形式は「飛鳥時代の代表的な伽藍配置」で「日本最古の建築様式の1つ」といわれています。
境内には、聖徳太子のご本地仏「救世観音」を祀る「金堂」や「五重塔」が配置されている「中心伽藍」をはじめ、 重要文化財に指定されている「六時堂」と「石舞台 ( 日本三大舞台の1つ )」、約500点の国宝や重要文化財などが保存されている「宝物館」など、たくさんの見所が存在しています。
なお、四天王寺は、長い歴史の中で 「焼失・倒壊 → 復興」 を何度も繰り返しているため、
現存している建物の中に聖徳太子が建立したものは一切残っていません。
中心伽藍にある「五重塔」に至っては、1959年 ( 昭和34年 ) に再建された8代目で、作りも木造ではなく鉄筋コンクリート製です。( 金堂も鉄筋コンクリート製 )
私は「四天王寺」を訪問すると、いつも、
「ここは、規模の小さい派手な法隆寺だ。」
と思っています。
同じ「聖徳太子が建立した寺」だからか、なんか似てる気がするんですよねぇ。
伽藍配置の様式も違うので、厳密には結構異なってるんですけどね。
なお、「派手な法隆寺」という印象は、法隆寺の建物が黒イメージで落ち着いた感じがするのに対し、四天王寺の建物は赤イメージで派手、という所から来てます。
※ 規模が小さいのは法隆寺との比較であって、普通のお寺と比べたら十分大きいです。
あと、もう一つの印象としては、
「四天王寺は、寺というより神社に近い気がする」
というのがあります。
境内全体に漂う雰囲気が、どうも他の寺とは違うような…
なんか、一般的なお寺が持つ雰囲気よりも明るく賑やかな感じがするんです。
( 建物の色に「赤」が使われているから、そう思うのかもしれませんけど。)
ところで、四天王寺で私がオススメする観光スポットは、
「中心伽藍 ( 中門・五重塔・金堂・講堂・回廊 )」と「本坊庭園」です。
「本坊庭園」に関しては、またの機会に紹介するとして、
「中心伽藍」は… これはもう四天王寺の中心ですからオススメは当然ですね。
鉄筋コンクリートだろうと何だろうと、やはり伽藍配置の美しさは素晴らしいです。
柱が整然と立ち並んだ回廊が持つ雰囲気と、その中央に聳える金堂と五重塔が出す力強さというのは、
普段めったに感じる機会がないだけに、心にジ~ンと響きます。
まさに「配置の美」。 そこには木造だ鉄筋だなんて違いは関係ありません。
( ちなみに、五重塔は上まで登ることができます。 中には位牌しかないですけど。)
「 建物の配置で、趣を造る。」
そんな「伽藍配置」という建築様式が、とっても感動的な「四天王寺」。
超有名人「聖徳太子」のルーツに触れることができる数少ない施設でもあるので、
みなさんも、是非一度、訪問してみてください。