茨城県水戸市にある「弘道館」に行ってきました。
「弘道館」は「弘道館公園」という都市公園の一角にある国の特別史跡です。
江戸時代後期の天保12年 ( 1841年 ) に水戸藩第九代藩主・徳川斉昭によって創設された
この「弘道館」では、文武両道の理念に基づき「剣道・馬術・医学・薬学・天文学・蘭学」等、様々な武道・学問が執り行われていました。
その規模・学科内容は当時日本最大を誇り、ここから生まれた水戸学は長州 ( 現山口県 ) の吉田松陰らに影響を与え、幕末期の尊王攘夷運動の発祥ともなりました。
明治維新に纏わる諸戦争の際に当時の建物の多くが焼失し、維新後の明治5年 ( 1868年 ) に閉鎖。 以後、土地は公園に、焼失を免れた建物は特別史跡・重要文化財となって、今に至っています。
「日本最大規模の学校」というと、昨年末に訪問した「足利学校」を思い出します。
あちらは「室町時代期最大」で、こちらは「江戸時代後期最大」です。
で、訪問した感想も、「新旧の日本最大同士だから」なのか「そもそも学校ってそんなもの」( 笑 ) だからなのかわかりませんが、双方とも雰囲気がよく似ているなぁ、と思いました。
建物や園内の庭園が醸しだす雰囲気が、とてもよく似ています。
ただし、似ているといっても両者には大きく違うところがあります。
単純に「弘道館では武道も行われていた」という違いもあるのですが、何より決定的に違うのは、弘道館には「日本の歴史的を作った力強さ」があることです。
特に力強さを感じるのは、弘道館・正庁玄関の正面に飾られている「尊攘」と書かれた巨大な掛け軸です。
弘道館にて会沢正志斎・藤田東湖らが築いた「水戸学」から発祥した「日本の歴史を大きく変えた 尊皇攘夷思想 のシンボル」が、入ってすぐ目の前に ドーン と現れるのは本当に凄い迫力です。
これだけで「弘道館訪問は満足」と言えるほどのパワーがあります。
その他の特筆点としては、3月の梅や山茱萸が凄く綺麗ということが挙げられます。
弘道館を含め、その周囲に位置する弘道館公園は梅の名所としても名高い所ですので、
「歴史とか幕末とか、よくわかんなーい」という人でも、それらの花々の鑑賞や庭園散策目的で弘道館を訪問すれば十分楽しめると思います。
さて、今回訪問した「弘道館」。
総括すると、「歴史と散策と花が楽しめるとても良い所」だと思いました。
皆さんも水戸を訪問する機会があれば、足を運んでみてはいかがでしょうか。