写真の仕事をしていると、イベント撮影の依頼を受けることが多々あります。
イベント撮影とは、文字通り「イベントを撮影する」こと。
つまり、結婚式や発表会、音楽ライブや祭りなどの撮影を行う仕事です。
通常、イベントというと、「永遠の思い出」とか「一生一度の晴れ舞台」とか、
依頼者にとって重要な事柄であることが多いので、撮影する側は気を引き締め、
大失敗をしないよう、責任ある立場で撮影現場に臨まなければなりません。
もちろん、プロであればそういった状況には慣れているので、
特に気負うこともなく、さらっと撮影して仕事を終えてしまうのですが、
経験の少ないアマチュアの方だと、そうも気軽にはいかないと思います。
実際、私の所にも、アマチュアカメラマンの友人から、
「友達の結婚式の撮影を頼まれたんだけど、どうしたら良い写真が撮れる?」
「そういう責任重大な撮影したことないから不安だ! なんか良いアドバイスを!」
といったような相談がよく来ます。
ということで今回のコラムでは、上記のような質問の回答もかねて、
「たぶん役立つ!( 笑 ) 才谷流 イベント撮影の心得」を書いてみたいと思います。
上記の中で、特に留意が必要なのは、1・4・5・6・7 ですね。
2・3 に関しては、できなくても大きな問題ではありません。
( というか、2・3 ができない現場とかはザラにあります。)
1 に関しては、依頼者がいるイベント撮影なら基本中の基本です。
依頼者がいる場合は、撮影テクニックやら芸術性なんてのは二の次で、
とにもかくにも、依頼者が喜んでくれる写真を撮ることを心がけないといけません。
4・5 についてはマナーの問題。 言うまでもないですね。
6 に関しては、デジタルカメラ主流の昨今なので、あまり撮影枚数は気にせず、
ガンガン撮るように心がけた方が良いと思います。
一番最悪なのは「依頼者にとって良い写真が1枚もないこと」なので、
それを回避するためにも、とにかく数を打つ方がいいと思います。
で、最後の 7 については…
実はイベント撮影において、なにげに重要なのが、この 7 です。
イベント撮影時のアクシデントというのは結構あるのですが、経験が少ない方だと、
アクシデントに狼狽し、まともに撮影ができなくなってしまうことが多々あります。
イベントは始まったら終わりまでノンストップなので、カメラマンは常に、
イベントと同じ時間に立って行動してないと良いシーンを逃してしまいます。
アクシデントでカメラマンの動きが止まっても、イベントの流れは止まらないので、
とにかく早く、イベントと同じ時間に戻らないといけないのです。
なので、アクシデント対策を事前にしっかり行って、当日何か問題が出ても、
スムーズに、かつ冷静に対応できるようにしておく必要があります。
ちなみに、アクシデントでよくあるのが、
大事なシーンでの電池切れと、大事なシーンでのメモリーカード残量「0」。
大事なシーンだから交換に焦る → 上手くいかない → さらに焦る → 上手くいかない
といったことを繰り返し、気がついたらかなりのシーンを撮ってない状態に…
なんてこともあるので、日頃から予備バッテリ・予備メモリの交換練習を行って、緊急事態に備えておくといいと思います。
サブカメラを用意して、メインカメラが何らかのトラブルに見舞われたらサッと切り替える、というのも手ですね。
とにかく、何が起こっても平常心でいられる態勢を作っておくようにしましょう。
( プロは大抵、サブカメラを用意しています。)
さて、いかがでしたか? お役に立ちましたでしょうか?
これまでの私の経験からすると、大体この辺りのことを押さえておけば、
何の問題もなくイベントの撮影ができると思いますので、
今後、もしイベント撮影をする機会があれば、是非、実践してみてください。