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パソコン内の電池

2010/03/26
担当:才谷

僕が所属する 彩クリエイト では、パソコンなんでも相談 というのをやってます。

で、先日、そのパソコンなんでも相談に、こんな相談がありました。

「今まで普通に動いていたパソコンが、今日いきなり起動しなくなった。」

さすがに、それでは何がなんだかわからないので、
そのお客さんに、昨日までの状況や現在の状況とかを聞いてみると、

  • 「今朝、パソコンのスイッチを入れたら、黒い画面のまま先に進まない。」
  • 「最後にパソコンを使ったのは、一週間前。」
  • 「その間はパソコンを使わなかったので、コンセントを抜いていた。」
  • 「黒い画面には“CMOS CHECKSUM ERROR”というメッセージが出ている。」

という回答が返ってきました。

その回答でピン!ときたので、次のように返答しました。

「え~と、それはですね、たぶん、パソコン内の電池が切れてるんですよ。」

パソコン内の電池。

みなさんは、パソコン内に電池が入ってるってこと知ってましたか?

そのお客さんは知らなかったようで、

「 え? 電池? ウチ、デスクトップなんだけど…
え? ノートのバッテリーじゃなくて、本体内に電池が入ってるの?」

てな感じで、驚いてました。

ちなみに、↓が、その電池です。

パソコン内のリチウム電池

この電池、何のためにあるかといいますと、
「パソコンの設定情報を保持するため」に存在しています。

パソコンの設定情報というのは、現在の日付や時間、および、
Windows や Mac などのOSを起動するために必要となる諸設定です。

これらの情報は CMOS と呼ばれる領域に蓄えられているのですが、
この CMOS は通電状態にないと情報を維持することができません。

必ずコンセントが繋がっていて、かつ、必ず通電しているなら問題ないですが、
コンセントが抜けてしまったり、停電したりで電気供給が止まってしまうと、
CMOS にあるパソコンの設定情報は、あっさりと消えてしまいます。

よって、そういうトラブルを回避し、常にその働きを維持することができるように、
パソコン内部に CMOS 専用の電池があるのです。

たぶん、今回は運悪く「電池切れ&コンセント抜いてた」のダブルパンチで、
CMOS の情報が消えてしまって、“CMOS CHECKSUM ERROR”となり、
パソコンが起動しなくなったのではないか・・・と推測されます。

ということで、
お客さんのお宅にお邪魔し、電池を交換して再度パソコン情報を設定し直したら、
バッチリ、パソコンが起動しました。

まさに、ビンゴ! だったわけです。

ちなみに、この CMOS 周りの挙動は、パソコン ( というか、マザーボード )
の仕様によってマチマチなので、必ずしも今回の対応で復活するとは限りません。

電池がなくても、出荷時の初期値で起動する機種もありますし、
電池があっても、何かの拍子に設定が消えてしまうこともあります。

なので、もし、同じような現象にあって電池交換対応される場合は、
必ず自己責任の下で行ってくださいね。

「電池交換しても動かないんだけど! どーしてくれるんだよ!」

とかいう苦情は一切受け付けませんので。 あしからず。( 笑 )

おわり
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