いきなりですが、
まず、次の二枚の写真をご覧ください。
( モデルは女優の小谷友里恵さん。 詳細は 特別レポート で。)
これらは 2010年2月下旬に、東京・葛西臨海公園で撮影したものですが、
パッと見た感じだと、この2枚の写真、
「同じ場所だけど、違う時間に撮影した。」
という風に見えませんか?
左側は全体的に明るく、右側は全体的に暗いので、
どう見ても、左は日中、右側は夕方、って感じがしますよね。
でも、実は・・・
これら2枚の写真は、同じ時間に撮影した写真なんです。
なぜ、このように、同時刻の同じ場所で、
こんなに雰囲気の違う写真が撮れるかといいますと、それは、
1枚目と2枚目で露出設定を変えて撮影しているからです。
ここでいう「露出設定」とは「適正露出に設定すること」を意味します。
「適正露出」とは、写真としてちょうどいい明るさで撮影できる光量のこと。
つまり、「露出設定」をするということは、
「写真としてちょうどいい明るさで撮影できる光量に設定する」
ということです。
先程の写真を例に説明すると、
左側の写真は、モデルの顔付近に露出を設定して撮影、
つまり、モデルの顔付近が写真としてちょうどいい明るさになるようにして撮影。
右側の写真は、背景の夕焼けに露出を設定して撮影、
つまり、夕焼けの色合いが写真としてちょうどいい明るさになるようにして撮影。
といったような感じになります。
ついでに、他の例も見てみましょう。
まずは、
「花の部分に強い光が当たっていたので、そこに露出設定して撮影した。」
というパターン。
次は、
「花も含め、全体的に明るくなるように露出設定して撮影した。」
というパターン。
こうなると、もう雰囲気が全く違いますね。
全体的に同じ光が集まっている撮影状況 ( 日中の順光撮影など ) だと、
どこに露出設定しても、写真の明るさや雰囲気はほとんど変わりませんが、
強い逆光時や夕方・夜景など、明るさに大きな差がある場合だと、
今回のように、露出設定だけで雰囲気の全然違う写真を撮ることができます。
このことを覚えておくと、写真撮影で表現できる幅がグ~ンと広がりますので、
「それは知らなかった!」という方は、是非、参考にしてください。